金木犀の香りに包まれた町

~2021年
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近所を散歩すると、どこからともなく金木犀の香りが漂ってきます。

それは、大通りを挟んだ隣の区や、小さな川を挟んだ向かいの区でも金木犀の香り。

きっと、あなたの町でも金木犀の香りがしていることでしょう。

 

母と私

母は、金木犀の香りが嫌いです。

私がまだ小学生の頃だったかな。毎年この時期になると

「あぁ、金木犀がくさい!ほんとやめて欲しいわ。」と感情をあらわにしていました。

そんな事を、わざわざ口に出して言わなくてもいいのに。

私は母と違い、金木犀の匂いが好きなので、いつもそう思っていました。

しかし、それを口に出そうと思ったことはありません。

あの頃の母は、子供の私にとってとても大きい存在だったので

小さいながらに、怒らせてはいけないと感じていたのかもしれません。

しかし近年では、彼女の口からその言葉を聞くことがなくなりました。

毎年言っていたから、言い飽きてしまったのかな。

もし今、あの言葉を聞いたら

私は彼女に、言わなくても良いことを言ってしまうのでしょうか。

 

通学路

私が通ったどの通学路にも、金木犀はありました。

そしてどの道にも、忘れた頃に次の金木犀が立って待っています。

 

金木犀の匂いは、毎朝、集団登校で学校に行く時だったり

友達と一緒に、ふざけながら学校から帰る夕方だったり、

まるで金木犀みたいな色の夕日を見た、あの時が

香りと共に、ふわっと蘇ります。

 

何でもなかった日常の中に、金木犀は香りの栞を挟んでいて

今年もこうやって、何でもなかった色んな事を思い出しています。

何でもなかったはずなのに。秋はどうして、こうも切なくなるのでしょう。

 

気分転換の散歩は、懐かしい匂いと共にあの頃の日常も連れて来てくれました。

また来年、金木犀の香りであの頃に会えるでしょう。

 

今日はここまで。

それでは、また^^

 

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